●生活のネタ編<環境全般編>#1 ドイツは本当にサービス砂漠?
- あさひ
- 2024年9月29日
- 読了時間: 5分
更新日:2024年10月1日
●生活のネタ編<環境全般編>#1 ドイツは本当にサービス砂漠?
2024.9執筆
結論:日本が過剰すぎる。
ドイツは過剰なサービスがないだけで砂漠ではないし、挨拶の文化は日本以上に心地良い。
ドイツはサービス砂漠であると言われることがあります。
そういったYouTube動画や体験談などいくつも見たことがあります。
具体的には、店員さんに話しかけても反応が冷たい、役所の対応が遅いなど。
私はドイツでは外国人ですし、差別的な扱いを受けることもあるかもしれないと思い、非常に心配していました。
しかし、実際ドイツに住んでみて……
サービス砂漠だ!と感じたことは1度もありませんでした。
日本ではコンビニの店員さんですら笑顔で対応し、食事に合わせたカトラリー、おしぼりを付けてくれます。
ドイツでは日本のそのような丁寧できめ細やかで気の利いた対応はしてもらえません。
日本と同レベルのサービスを期待していてはサービス砂漠と感じてしまう場面もあるかもしれません。
私はこれまで6回転職しており、
飲食店で勤務したこともありますし、
いわゆるOLをしていた時期もありますし、
会社相手に取引するB to Bの仕事もしたことがあります。
一般人相手でも会社相手でも、やる側からしたら結構負担になるような過剰なサービスをしなくてはならない場面がたくさんありました。
たとえばOL時代には休日も社用パソコンと携帯を持ち歩かなければならず、連絡が来たら対応しなければなりませんでしたし、
自分に関係のないクレームでも謝らなければいけませんでした。
B to Bの仕事では締切を守ってくれない相手先に対して強く言うこともできず、笑顔で許すしかありませんでした。
いろいろな業種•職種で働いてきた私は、
日本のそのようなサービスは過剰すぎるとずっと思ってきました。
ドイツでは、サービス提供側に主導権がある印象で、
できないものはできない!無いものは無い!と言い切り、謝ったりもしません。
お客さん側に非があるなら謝りません。
自分が担当ではない場合、私は担当じゃないから分からないよ!と言ったりします。
それに対してお客さんもクレームを言ったり怒ったりすることもなく、そっか!なら仕方ないね!とめちゃくちゃあっさりしていて、お互い後腐れがありません。
たとえば、電車の遅延で駅員さんに詰め寄って怒鳴る人がいたとします。
日本では駅員さん本人が原因の遅延でなくても、
「申し訳ございません。再開の見込みは立っておりませんでして……振替輸送は〜……」などと、
謝った上で現状を教えてくれたら別の手段を案内してくれたりするでしょう。
ドイツの駅員さんなら「私も分からないよ、残念!」と一蹴されて終わりだと思います。
私はある時、Sバーン(ドイツ鉄道の普通列車)が遅延して
予約していたFlixTrain(ドイツ鉄道とは別会社が運営する長距離列車)に乗れなかったことがあり、
ドイツ鉄道の案内所にどうしたらいいか聞きに行ったことがあります。
日本ならJRと地下鉄みたいな感じで運営会社が違っても
ある程度情報を教えてくれたりしますが、
ドイツ鉄道の職員は「他社だから私たちは何もできない」と。
お客さん側になると歯痒いこともありますが、
日本のようなお客様は神様的な雰囲気や、媚びることも、忖度することも、無駄に謝ることもない、この対応は私の理想でした。
過剰ではないだけで、無視されるとか差別されるとかではないですし、それぞれが最低限の仕事をやっている感じです。
それに、ドイツで買い物をするとたまには無愛想な店員さんもいますが(それは日本でもそう)、
店員さんとお客さんがお互いに明るく気さくに挨拶する文化があり、
これは日本より素晴らしいと私は思っています。
大体下記に書いたような挨拶が交わされます。
日本だと店員側が「いらっしゃいませ〜」と言う割合が多いと思いますが、
ドイツでは店員さんだけではなく、お客さんからも対等に声をかけます。
多少無愛想な店員さんでも挨拶を無視するような人は今までいなかったと思います。
店員さんもお客さんも笑顔で挨拶を交わしている光景は本当に心地良く、私はドイツでの買い物が大好きでした。
「Morgen!」(おはよう!)
「Hallo!」(こんにちは!)
「Schönen Tag!」(良い1日を!)
「Schönes Wochenende!」(良い週末を!)
「Schönen Feiertag!」(良い祝日を!)
「Schönen Abend!」(良い夜を!)
「Danke, gleichfalls!」(ありがとう、あなたもね!)
「Ebenso!」(あなたもね!)
「Tschüss!」(バイバイ!)
「Ciao!」(バイバイ!)
※意外と「Guten Morgen!」「Guten Tag!」という人はあまり見かけなかったです。
言うとしても「Morgen!」で、1日のほとんどは「Hallo!」でした。
※「Ciao!」は本来イタリア語らしいのですがよく使われていました。
ドイツでチャオ!というイメージがなかったので意外でした。
また、デュッセルドルフやベルリンといった
ドイツの北側にある都市は移民も多く英語が通じやすかったりして、
店員さんも比較的どこも優しい一方で、
南部に行けば行くほど英語が通じなくなりドイツ語が話せないと厳しいみたいな話を聞いたことがあります。
私は帰国直前の3週間、南ドイツ旅行をして14都市回ったのですが、
ズバリ、北部と大きな違いはありませんでした。
私が多少ドイツ語が分かるせいもあったかもしれませんが、
私みたいなどこからどう見てもアジア人の小娘にも大変優しく親切な方ばかりで、
店員さんの対応で嫌な思いをした記憶はありません。

↑南ドイツ旅行で訪れたNördlingen(ネルトリンゲン)。気に入っている街の1つです。
街全体が城壁に囲まれており、日本の人気アニメ「進撃の巨人」のモデルになったとも言われています。
大昔に隕石が落下したクレーター跡地に作られた街のため現実世界とは思えないほど街全体がまん丸です。

↑ネルトリンゲン中央にある塔からの景色。


↑ネルトリンゲン内のパン屋さんで買った昼食。
店員さんはとても愛想が良く、温めますか?と聞いてくれて丁寧にオーブンで温め直してくれ、とっても美味しかったです。
ぜひ買い物の際には店員さんに自分から積極的に挨拶をして楽しんでください♪
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